やまうらの文章

やまうらが思ったことなどを書いてます。

新入社員は半年ROMれ。

 この季節になると、新入社員の研修がやってくる。全ての職場を周り、先輩達に仕事内容を聞き、体験する。そして学んだ事をプレゼンテーションをする。一連の流れはこんな所だ。

 毎年毎年、違う人材が来るのに、決まって質問してくるのは、この仕事のやりがいについて教えてください。ありません。以上。

 こういう風に書いている自分も、入社面接の後の職場交流会で、自分も同じ質問した。今考えると、真面目に答えてくれた今もお世話になっている諸先輩には御迷惑をかけたなと思う。

 私なりに仕事とは何かと毎日のように考えている。改めて、仕事には様々な物があり、分類化しても細分化され過ぎている。そんな中で、一言にやりがいと言われても答えにくい部分もある。
 例えとして適切とは言えないが、サッカーで言えば日向小次郎のフォワードは点を取る為のポジション。簡潔に述べれば攻め。大空翼ミッドフィルダー。ゲームを支配し、コントロールするポジション。若林源三ゴールキーパー。ゴールを守る最後の砦。次藤洋はディフェンダー。ゴール前でゴールを守る為に奮闘する。
 勝敗という喜び悲しみがあるのがスポーツなので、説明しやすい部分もある。ただ、失礼だが、点を取るフォワードの喜びの分かり易さに比べて、ゴールを守るディフェンダーの楽しさにはわかりにくさがある。だからこそ、花形ディフェンダーが少ないのもそこにある。
 仕事のやりがいとはそれに近いわかりにくさがある。花形職業ならやりがいは沢山あり、説明しやすいけれど、そうで無い場合は、やりがいを求められるものではない場合もある。勿論個人差はあるだろうけれど、うちの職場の人たちが、一様に揃ってこの質問に口を噤むのはそこにあると思う。

 そもそもだが、働きがいとかやりがいは仕事に必要なものなのだろうか。そこを起点に就職している人もいるだろうが、そうじゃ無い人もたくさんいるはず。甲斐性がある人は起業しているのではないかと思うこの時代に、会社員に甲斐性を質問しても答えが返って来ないのは当たり前のように思えてもくる。

 新人社員よ。昔の俺を超えていけ。つまらない質問では無く、より面白い答えを引き出す雑談力を身につけろ。